異国の湖畔にたたずんで眺める世界 (ヨーロッパ撫子)

孤立したように感じられるこの国で、底をついた日本食の棚を見てため息ついています、それでもこの国、好きになって来ました

伊東園ホテル巡りにて熱海にひたる 

 日本に帰国した折には、私は家族を温泉ホテルに招待するように心掛けている。

 家族とは言っても、親と子供達、たいていはスウェーデンから客も数人連れてくるため、この宿泊費用が一介のサラリーマンにとっては結構半端ではない。

 

 食べ放題メニューが良い、飲み放題メニューが良い、和室が良い、腰が痛くなるからベッドの部屋にして欲しい、温泉を満喫したい、カラオケは必須、ピンポン台があれば尚良い。都心からの送迎バスがあれば尚便利等の希望を叶え、それでもって一人頭一万円程度で抑えたいとなると、選択肢はかなり限られてくる。

   

 さらに、私に関しては、仲居さんのいらっしゃるところは非常に神経を使う。

 

 布団を敷いて頂いたりすることが申し訳ないという点もあるが、心付けをいくら包んだら妥当であるかという点では五里霧中状態である。

 多すぎて受け取りを拒否されたこともあったし、あまり嬉しそうな表情をして下さらない時は少なすぎたのかな、と心配になることもある。

 また、旅館やホテルのクラスに依っても違うようである。

 一度、レセプションで心付けの相場は幾らであるかと訊ねてみたところ、サービス料に含まれているので必要はない、とのこと。これはレセプションという立場上そう答えているものか、厳格なルールであるものなのか、日本の旅館には泊る機会があまりないため、どのようにすることが常識に沿っているものかわからず非常に困っている。

 

 また、布団を片していただく際など、それが男性の仲居さんであったりすると、女性旅行者の布団を片すことなど嫌がっていらっしゃるのではないかと危惧してしまう。

 それが表情に憂いを含んだ美しい女性の仲居さんであったりすると、この方はどのような過去をお持ちなのであろうかと、これも気になり始めてしまう。

 松本清張氏の小説「けものみち」等の影響もあるかもしれないが。実際に、知合いの仲居さんの中では壮絶な過去をお持ちの方もいらっしゃった。

 

 寛ぐべき場所の温泉ホテルや旅館でこんなことが気になり始めてしまうと寛ぐどころではなくなってしまう。しかしこれは私の場合で、仲居さんがいらっしゃるほうが寛げるというかたもいらっしゃる。

 

 

 数年前に帰国した時、知合いに、 二食食べ放題で一人頭一泊一万円程度、仲居さんはいらっしゃらない温泉ホテルチェーンがあると教えられた。

 「食べ放題」という四文字には何故かこころ惹かれる。危険なものであることは十分承知しているのであるが。

 その温泉ホテルチェーンに自ずと興味が湧いた。

 そこで日本の友人を誘って泊まってみることにした。

 これは彼女にとっては結婚してから初めての、家族以外との旅行になったと記憶している。

 

 

 熱海館

 

 私達が泊ったのは静岡県熱海市のホテル熱海館であった。熱海の駅で降り、温泉饅頭の湯けむりの漂う平和通り(お土産品街)を降り切ったところにそのホテルはあった。

 

 お互い関東出身であるため、彼女の仕事の帰りに現地集合という手軽さであった。


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 外見は温泉ホテルというよりはビジネスホテルという雰囲気であったが、岩盤浴に温泉にと一通りのものはあった。私たちは岩盤浴も温泉も試してみた。

 暑いのは非常に苦手であるが、岩盤浴は身体には良い暑さであるように感じた。

 

 大きなカラオケ部屋もあり、私達二人はその部屋を独占していた。

 カラオケ装置の採点法に多少疑問は残るが、温泉で寛いだあとクーラーの利いた部屋で懐メロを唄う、というのは温泉ホテルの醍醐味であろう。

 この価格でこれだけの設備が揃っていれば、たとえまわりになんの娯楽施設が無い辺鄙な場所であったとしても、ホテル内で充分楽しめるのであろう。娯楽施設があったとしても地方によっては早く閉まってしまうところもある。

 

 食事に関してはその時々の状況、および厨房の顔ぶれなどで変わる。このホテルの食事は手の込んだ料理ではなかったが満腹にはなった。コスパは最高である。

 

 飲み放題に関しては、通常、生ビール、焼酎、サワー、日本酒、ワイン、 ウイスキー、 ハイボール、ソフトドリンクが提供されている。

 

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 仕事帰りにちょいと熱海で一泊。

 

 伊東園ホテルに限らず、熱海は東京、神奈川付近で働いていらっしゃる方にとっては手軽に現実逃避が出来る町である。東海道新幹線、東海道本線で簡単に出掛けられる。

 

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 私が日本に帰国するのは大抵六月なので、その時は往々にしてこのような空の色である。当時はブログを書く予定も無かったのであいにく良い写真がなくて残念であった。

 

 私たちはツインベッドの部屋を利用させて頂いた。五階の私達の部屋の窓から見えたのは隣の昭和風オフィスビルであった。

 

 友人との旅行とは面白いもので、熟知しているはずだと思いこんでいた友人の新しい一面が見えてきたりする。

 私たちは部屋のカーテンを閉めるか閉めないに関してコンセンサスに至ることが出来ず、結局、半分だけカーテンを開ける、という状態で就寝した。

 

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 上は、海岸の散歩道に突如として出現し、西洋人を驚愕させる銅像である。

 尾崎紅葉の未完成小説「金色夜叉」(こんじきやしや)の中で、寛一が、結婚の直前に彼を裏切ったお宮を熱海で蹴り飛ばすシーンである。

 

 海外旅行が現在ほど手軽でなかった時代、新婚旅行先としてのメッカであった熱海、最近はまた新婚旅行先としてリバウンドしていると聞く(コロナ以前)。

 廃墟ホテルのようなものが点在している熱海を見て衰退した町だと思われる方もいらっしゃるかもしれないが、この町の歴史を知れば知るほど、この町の潜在的な可能性を再認識させられる。

 

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 人影のない砂浜にたたずんでいた少女/女性、とても不思議な雰囲気があったので思わず撮らせて頂いた。たった一人で、敷物も敷かずに直接、砂の上に座って居らっしゃる。日本女性であったのであろうか。

 

 寛一とお宮の下駄と和服という時代から赤いサマードレスを身に纏う時代まで、熱海市の変貌を感じさせる光景であった。

 

 

 アタミシーズンホテル

 

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 このホテルは家族で利用させて頂いた。

 歩いてもそれほどの距離ではないが、出来れば駅からの送迎バスをお勧めさせて頂きたい。急勾配な道が多かった。

 

 このホテルの第一印象は、伊東園ホテルらしくない、ということであった。比較的新しかったのかもしれない。私達の泊った和室もとても洗練されていた。洋室の方は大きくベッドが三台入っても閉塞感は無かった。建物自体は、泊ったことのある伊東園ホテルの中では比較的小規模であった。

 

 カラオケ室は最初に行った時は空いていたがそのうち同席となった。子供たちはここに数時間居たのでおそらく日本の歌をあまり知らない客にでも唄える曲が豊富であったのだと思う。

 

 食事に関しては、他のところよりは料理の種類は少なかったが、手の込んだ創作料理ということであった。

 

 個人的には、もっと砕けた庶民的な雰囲気と、種類の多い定番の食べ放題がより好まれたが、子供たちは、ホテルから貸していただいたピンクのパジャマと、広いベッドの部屋とその大きいテラスを大変気に入っていた。

 

 ほぼ最上階のベッドの部屋のテラスから眺めた景観。昭和レトロ、なのであろうか。

 

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 ウオミサキホテル

 

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 このホテルに関しては、私自身は泊らなかったが、子供達とその父親のために出資した。去年の夏の宿泊となったが、リノベーションが行われた直後の宿泊であったため、とってもフレッシュな印象を受けたという。

 

 この位置からは夜景が臨めたはずである。

 ライトアップされ、宝石を散りばめたような豪奢な熱海の夜景が。

 

   

 例によって長くなってしまったため、以下のホテルの体験談に関してはまた次回に綴らせて頂きます。 私にとって今まで一番印象に残ったのは白浜温泉の南国ホテルです。

 昭和そのもののホテルでありました。

  

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